12月8日(月)、令和5年度第2回中学校武道授業(空手道)指導法研究事業(主催:日本武道館・全日本空手道連盟・日本武道協議会、後援:スポーツ庁)が、岡山県立岡山聾学校にて、研究者4名、研究協力者1名、連盟事務局3名、岡山県空手道連盟1名、岡山聾学校教諭1名の計10名が参加して開催されました。
当日は、開講式で全日本空手道連盟学校武道推進委員会相談役・日下修次氏、日本武道館振興課長補佐・長澤克成氏より主催者挨拶があり、その後、下記研究協議、報告が行われました。
研究協議(1)「特別支援学校における空手道授業の実践事例について」では、山本史子研究者より、障がい者道場「空手跳(からてっと)」での指導実践を基に、指導方法、保護者対応、大会運営等の事例報告があり、参加者間で意見交換が行われました。
研究協議(2)「特別支援学校における課題と今後の取組について」では、研究協力者であり 2025 デフリンピックメダリストの森健司氏から、幼少期からの競技への取り組み、口話・手話の使用状況、補聴器使用の困難、進学の経緯等について講話があり、質疑応答を通して聴覚障がいに関する理解を深めました。
研究協議(3)「特別支援学校における空手道授業指導法について」では、体育館にて、太田熊野研究者・小山正辰研究者による授業視察を実施した。冒頭、森研究協力者よりデフリンピックの獲得メダルを提示し、生徒との交流が行われ、その後、礼法(立礼・座礼)、握り方、基本動作(立ち方・突き・受け)を指導し、生徒は4班で基本形Iの学習・発表を行いました。
授業後、「達成感を得るための授業構成」「主体的な学びへの指導」 についてグループ協議(授業の振り返り)を行いました。
現場教員からの報告(岡山聾学校教諭・浅井祐哉氏) では、現場教員の岡山聾学校中学部教諭・浅井祐也哉氏より、体育科で空手道・剣道・弓道を1年ごとに実施していること、武道の違いへの気付きや礼儀作法・身体操作の育成を目標としている旨の報告がありました。
研究協議(4)「各研究者からの報告」 では、各研究者より活動報告があり、今後の学校武道推進事業の方向性、地域の現状等について意見交換を行いました。
今後、今回得られた成果を中学校武道授業の改善および特別支援教育における武道の普及に活用していきたいと思います。

研究事業参加の皆さんで集合写真

森健司氏のデフリンピック金メダルを披露

森健司氏による基本移動の指導

太田熊野氏による基本動作の指導

生徒のみなさんと集合写真

